入試問題

2022×A=▢▢▢674??~問題篇~

受験生への挑戦状

「2022に、ある整数をかけると、6けたの整数▢▢▢674となる。▢に当てはまる数を求めなさい。」

いきなりですが、今年のある私立中学の入試問題です。答えは1つしかありません。まずはどんな方法でもいいから、▢▢▢にあてはまる数を求めてみてください。かけ算の筆算を知っていれば、4年生でもでき・・なくはない問題です。

 

『中学への算数』という月刊誌をご存じですか?

1957年創業、同年『大学への数学』という雑誌を創刊した 東京出版という出版社があります。

1976年には姉妹紙『高校への数学』創刊。受験数学専門の 出版社として、着実に実績を伸ばしてきました。

その堅実無比な出版社が「ご乱心」としか思えない新雑誌 『中学へのチャレンジ算数』創刊準備0号を作成(販売用 ではなく関係者に配布)したのが1994年。 なぜ「ご乱心」なのかは別の機会に書きますが、関係者の予想を裏切り、まずは隔月刊、翌年から月刊化、そして1999年から現在の『中学への算数』へと名称を変更し、今日まで主に難関校を志望する多くの受験生や塾・学校関係者に愛読されているのです。

 

入試問題は面白い

毎年『中学への算数』(以下『中数』と略称)の4月号・5月号には、全国の有名国私立中学約15校について「今年の入試 この1題」という解説記事が掲載されます。

単なる問題の紹介と解答・解説だけではなく、出題に込められた学校ごとの「アドミッション・ポリシー」の分析とその学校を志望する受験生へのアドバイス、さらには他校を志望する受験生にも役立つように、中学受験算数のトレンドや洗練された解法も紹介されている、『中数』の目玉記事のひとつとなっています。

実は私、創刊準備0号以来ずっと、毎年7本から10本程度、記事を書き続けてきました。なかでも一番楽しみにしていたのが「今年の入試 この1題」。今年も4月号に武蔵中、5月号に東海中の分析を書きました。冒頭の問題は、「この1題」にこそ選びませんでしたが、中学受験初心者の方でも、中学受験算数の難しさと楽しさを味わって頂ける良問として、このブログで取り上げた次第です。さあ、「解説篇」を読むのは後回しにして、まずは紙と鉛筆を取り出して挑戦してみてください!!

ABOUT ME
kurotama
元進学塾教師。今年の1月末に健康上の理由で円満退職し、いまは原稿執筆など、在宅でできる仕事をボチボチと始めています。